最近、いろんな樹種や仕上げ方法などにこだわった、家具が増えてきました、
少し前までは、家具というと表面にウレタン塗装を施した表面をツルツル、スベスベの家具がほとんででした。
しかし、今のインテリアの潮流として本来の木の質感や触り心地など、もっと感覚に訴えた商品が徐々に増えてきました、いわゆる植物性オイルで仕上げした、木の質感を活かした商品です。
家具業界だけにかぎらず建築業界でも、自然な木の手触りの塗装を施した仕上げが主流になってきているように思います。
その中で、再利用した木、いわゆる古材を商品に、植物性オイル塗装をしたものもあります。
古材の商品の特徴は、やはりその何とも言えない使い古したような雰囲気でしょうか
新しい商品ですが、古材を使う事により、あたかも何年も使い続けた、古びた雰囲気、ビンテージ感のあるのが魅力だと思います、
その古木の魅力を残すため、あまりキレイにサンディング(やすりをかけて滑らかにする)するのではなく、木の痩せ(ガタガタ)、色の跡、目違い(段差)、埋木(他に木を埋めている)などある程度残した状態(あえてラフな仕上がりを表面に残す)になってると思います。
ご家庭で毎日使われると、木にささくれがでてきたり、飲み物を置いた輪ジミなど、お好み焼きの油が飛んだり色んなことがおこってくると思います。
ウレタン塗装を施した家具は多少はそういう事もハネのけて、買った状態に近いままキープしていると思います、でも古材を利用した商品は、どちらかというと、生活の跡(輪ジミや汚れなど)と共に暮らしていくと言った方が良いと思います。
普段の生活であまり神経質にならず、多少の跡はOK!
まあ年に何回かはちょっとメンテしてみようかな〜的な意外と簡単なので、その方法を説明しますね!
商品に手を加える事に抵抗がある方もいらっしゃると思います、こんな事して大丈夫だろうか?とか
おかしくなっちゃわないだろうか?とか、、、。でもどちらかというと、こういった商品は積極的に
自分たちで好きなように触っていく変化を楽しむ、使っていくと傷もつくし色んな跡が付いてしまう
それらを、排除する考えではなく、その変化を楽しむほうが、正解のように感じます。
用意するもの、メーカー推奨のワックス等、ウエス(使い古したTシャツやタオル)、サンドペーパー
あて木(かまぼこの板のようなものでOKです)、必要な方は軍手をして下さい。
〜木のささくれ、毛羽たちについて〜
普段、台布巾でテーブルを拭いてお使いになられていると、初めの頃よりも何か木の表面がざらざらというか、スベスベ感がなくなってきたんじゃないか?っと思われたり、また台布巾が木のちょっとしたささくれにひっかかって、しまったりすることがあるんじゃないかと思います、
まず、表面のささくれた部分に紙ヤスリでこすります、写真のように何かアテ木を使うと広い面積などを
するときはしやすいと思います、ささくれは木目に沿って出来ているケースが多いので、その部分を中心に軽く木目方向に擦っていただくと、表面の毛羽立ち、ささくれが滑らかになってくると思います、
周りとの色の変化に注意しながら、最低限、指で触ってみて、引っかからない程度にこすってみて下さい
ちなみに紙ヤスリは180番ぐらいを使っています、ちょっと粗い(逆に傷がついちゃう)ようだったら、もっと細かなもの(番号の大きい方がこまかい)を試してみて下さい、できればいきなり本番だと、失敗したら、困るので、見えにくい部分でまず腕試してから本番にのぞんで下さいね
さて、滑らかになったら、今度は、表面についた木の粉をキレイに取り除いて下さい、
写真はティッシュでとりました、水拭きは避けて下さい、いらなくなったTシャツや使い古したタオルなんかで充分です、
さあ、今度はワックス掛けです
同じくウエス(使い古したTシャツやタオル)に少量とり、充分にウエスの表面に延ばします、
塗布面に小さな円を描くように塗り込んでいきます、周りの状態をみながら、周囲にも少し塗り延ばし、
何となく馴染んでいくようにします、
5分から10分暫くそのまま乾燥させてから、今度はきれいなウエスで表面に残った余分なワックスを
取り除きます、これで完成です、
もちろん全体的にワックスを塗っていただくと表面の保護と、撥水効果もあるので、だいぶん使い勝手
が良くなると思います、表面の汚れが黒く付いている場合は紙ヤスリで表面の汚れを取り除いてから
ワックスをかけてくださいね。
次回は、打痕(何かぶつけてへこんでしまった跡)の修復方法をお伝えします。